眠気が起こるメカニズム
そもそも眠気というのは毎日必ず起こるものです。規則正しい生活を送っていれば、毎日同じ時間帯に目が覚め、同じ時間帯に眠くなるようになっています。しかし、徹夜で仕事をしたり、いつもと違う時間帯に目覚めたりするとそれが崩れ、変な時間に眠くなったりしてしまうのです。
さて、眠気というものはどのようなメカニズムで起こるのでしょうか?それがわかれば急な眠気にも、いつもと違う眠気にも対応できるので、基本中の基本を確認していきましょう。
眠気は睡眠欲求と体内時計が大きく関係している
疲労することで出てくる睡眠欲求と、体内時計によって調整される覚醒力が眠気をコントロールしています。睡眠欲求は起きている時間が長くなれば長くなるほど強まるため、徹夜したり早起きしたりすることでより眠くなりやすい状態となるでしょう。そんな場合は一度寝始めるとぐっすり熟睡することができます。そして寝ることで睡眠欲求が弱くなり、疲労し始めるとまた強まることを繰り返すのです。
覚醒力というのは疲労に関係なく、体内時計によって決まった時間に目が覚める力です。ある時間帯になると勝手に力が強まり、睡眠欲求に抗えるようになっています。そのため、大体の人は日中眠くなりにくい状態になっているでしょう。目が覚める時間よりも少し前に覚醒力が強くなり、眠る頃に段々と弱まる仕組みです。夜の決まった時間に眠くなるのはこの覚醒力の波によるものなのだと考えられます。
また、眠気をコントロールする要因には太陽の光やメラトニンなどのホルモンも関係しているため、とても複雑な仕組みだということがわかります。体全体に様々な作用が起こり睡眠を促すようになっていると言えるでしょう。
体内時計のメカニズムとは?
疲労度合い、覚醒時間によって蓄積されていく睡眠欲求に対して、体内時計は決まった時間に眠気を引き出すものです。それでは体内時計はどのような仕組みで起こるのでしょうか?
体内時計は25時間周期になっていると言われていて、1日24時間の生活を送るには時差が生じることになってしまいます。ですが、朝に太陽の光を浴びるなどして体内時計をリセットすることが可能となっているのです。そのため、健康的で規則正しい生活を送っていれば、同じ時間帯に目覚め、同じ時間帯に眠くなるようになります。
また、体内時計に関わるホルモンとしてメラトニンが挙げられます。メラトニンが分泌することで睡眠を促すのです。他にも、朝に目が覚める作用がある副腎皮質ホルモンや、蓄積されると眠くなるアデノシンなども体内時計に影響を与えています。
このように体内時計はある程度決まった時間に自然と眠れる機能を持っていて、自分で微調整することも可能なものなのです。